大陸の果てで迎える 大陸の終わり
毒を盛って毒を制する
瞳に黒真珠 唇に睡蓮
シノワズリをふちどった魂
大地から這い出ようとする花が
足の裏を突き刺し
そこから漏れ出る鮮血が
さらに花に力をあたえている
やがて東欧を揺らす花
虎の毛皮に黄土色の疾風が刺さって
宮殿の抜き抜けで踊る
誰も見ていない夜に
くるくるとピアノがペルシャ紋様をなぞって唄う
メロディの裏側に大陸の果てが見えたとか…
Disappointment-Hiroshima(&Nagasaki)
誰も知らない八紘一宇
日いずる国の大火事(これはかつての話!)
いまやギヤマンで覆われたかりそめの大安を終え
日いずる国もまた沈む
グンデル・パヌルスが瞳孔をくすぐるのを尻目に
仏陀が黄金となって、陸に落ちようとする空を支えている
見よ
四万年ぶんの憂鬱
四万年ぶんの恍惚
四万年ぶんの激情
が
大陸を崩壊させる
大陸の裂け目から、大陸の鮮血が流れ出る
あとにはただ、赤い海がどこまでも広がるのみ