安ぴかのきらびやかさをまとって来たるサーカス
絵の具の水を撒き散らしたぶぶんに艶やか・鮮やかな目無し草
双子の兄妹はぜんしんに甘い妄想をぬってやがる

クレパスに夢　はさみに猛毒
色とりどりの歓声を背に　少年の
見事なる空中ぶらんこ　鰯の客にゆやゆよん

アイ・シャドウもほどほどに　怪紳士のひとこえで
ライオンの火の輪くぐり
人間大砲が地をゆらせば
この世は曼荼羅

(この世もまんだら捨てたものじゃない…「それは、しゃれ、ですね」)


仏陀！
キリスト！
アッラー！
三大宗教の神々がドンパチしたような騒ぎ


巨大な壁画、いや山脈
はぜろマグリット
ばらまけコンペイトウ
らんちき騒ぎの心臓
すべての人間がきちがいになりつつあるいまこの時この瞬間
きちがいという概念はなくなる
サーカスは生物である
有象無象を取り込み
巨大化する生物

いまやこの街もサーカスの一部





　　ふと
　　メロディのくねりと
　　変調のすきまに
　　乾いた哀しみが忘れられていた…




ワインレッドの跳ね方
饗宴
下り坂
砂　魔女　…サンド・ウィッチ
色の夢シヤワセの果て
瓶詰めのメリーゴーランドのうねる輝きよ！
目をつむって動乱
いかさまもまた愛嬌
手をつないで踊ろう
再生
黒砂糖の小瓶に住む小人たち


もはやサーカスは終わることを
いや
自分が在ることも忘れてしまった


あの山脈の名は？
四次元山脈
謎の山脈…
四次元山脈